自動販売機にPayPayを導入するには?費用・手順・注意点を解説

導入ガイド

(最終更新:2026年10月)

自動販売機へのPayPay導入を考えているが、「どこに申し込めばいいかわからない」「メーカーや管理会社との調整が複雑そう」とお悩みではありませんか?
実際、自動販売機のキャッシュレス化は通常の店舗と仕組みが大きく異なります。メーカー経由で対応する方法、後付け端末を使う方法、オーナー自身がPayPay加盟店として申し込む方法など、機器の種類や設置環境によって最適なルートが変わります。
自動販売機は無人運営が基本のため、通信環境・電源・盗難リスクへの対策が通常の店舗以上に求められます。この記事では、自動販売機オーナー・管理会社向けにPayPay導入の費用・手順・注意点を徹底解説します。

この記事でわかること
  • 自動販売機にPayPayを導入する3つの方法と選び方
  • 初期費用・手数料・費用対効果の計算方法
  • 通信環境・屋外設置・無人運営の注意点と対策

この記事の結論
自販機のキャッシュレス対応は、メーカー管理の機械なら担当営業への相談、自社所有なら後付け端末が基本です。
有人の補助販売ならQRシートで費用0円から始められます。

PayPay加盟店の申し込みはオンラインで完結し、初期導入費は0円です。まずは下記の公式ページをチェックしてみてください。

  1. 自動販売機のキャッシュレス化が急務な理由(PayPay導入のメリット)
    1. キャッシュレス比率が高まる中、現金自販機が抱えるリスク
    2. PayPayが自動販売機に向いている3つの理由
    3. 飲料・スナック・その他、機器タイプ別の導入状況
  2. 自動販売機にPayPayを導入する3つの方法
    1. 方法①:飲料メーカーのキャッシュレスプログラムを活用する
    2. 方法②:キャッシュレス後付け端末を設置する
    3. 方法③:PayPay加盟店として直接申し込む(QRシート活用)
  3. 自動販売機へのPayPay導入費用を徹底解説
    1. 初期費用・端末費用の目安
    2. PayPay手数料の実額計算
    3. 費用対効果の判断基準
  4. 自動販売機にPayPayを導入する手順(3ステップ)
    1. STEP1:導入方法の選定と事前確認
    2. STEP2:申し込みと必要書類の準備
    3. STEP3:設置・設定・動作確認
  5. 自動販売機でPayPay導入時の5つの注意点
    1. 通信環境と電源の安定確保
    2. 屋外・無人運営特有のリスクと対策
    3. 管理会社・メーカーとの調整が必要なケース
  6. PayPay導入後の自動販売機運用・管理のポイント
    1. PayPay for Businessアプリを使った売上確認の方法
    2. 現金とキャッシュレスの段階的移行の考え方
    3. 確定申告と帳簿管理の注意点
  7. よくある質問(PayPay対応自動販売機)
    1. Q. 自動販売機にPayPayを導入するためにPayPay加盟店登録は必須ですか?
    2. Q. 個人が1台だけ所有する自販机にも導入できますか?
    3. Q. 後付け端末の設置に電気工事は必要ですか?
    4. Q. 通信トラブルで決済できなかった場合、客への対応は?
    5. Q. 自動販売机のPayPay売上はいつ入金されますか?
    6. Q. QRコードを貼り替えられる「QR詐欺」への対策は?
    7. Q. たばこや酒類を販売する自動販売机にもPayPayを導入できますか?
  8. まとめ|自動販売机のPayPay導入はルート選びが成功の鍵

自動販売機のキャッシュレス化が急務な理由(PayPay導入のメリット)

このH2では以下の3点を解説します。

  • キャッシュレス比率60%時代に現金自販機が抱えるリスク
  • PayPayが自動販売機に向いている理由
  • 機器タイプ別の導入状況と現状

キャッシュレス比率が高まる中、現金自販機が抱えるリスク

日本のキャッシュレス比率は2024年に60%を超え、若年層ほど「現金を持ち歩かない」傾向が顕著になっています(経済産業省の調査による)。
現金しか使えない自動販売機は、潜在顧客の購買機会を逃しているだけでなく、「小銭を用意しないと買えない」という心理的ハードルも生じています。

特にオフィスビル・大学構内・駅構内に設置された自販機では、昼休みのまとめ買いや少額決済でキャッシュレス需要が急速に高まっています。「小銭がなかったので購入をやめた」という体験をした利用者は少なくなく、自販機オーナーにとって無視できない機会損失になっています。
競合自販機が同じロケーションでキャッシュレス対応済みの場合、売上差が出ることも報告されています。設置場所の客層を確認し、現金利用者が多いのかキャッシュレス派が多いのかを見極めた上で判断してください。

PayPayが自動販売機に向いている3つの理由

PayPayが自動販売機への導入に向いている理由は3点あります。
第一に、日本国内での利用者数が6,900万人超(2024年時点)と国内最大規模のQRコード決済であり、幅広い年代に普及しています。第二に、QRコードを貼り付けるだけで始められるシンプルな導入方法がある点。第三に、初期費用0円でスタートできるため、試験的導入のコストリスクが低い点です。

特に飲料・スナック系の100〜200円台の低単価商品でも、PayPayの手数料は1.60%と抑えられており、100円の販売で手数料は1.6円に過ぎません。現金回収コスト(コインメカのメンテ費・両替費用等)と比較すると、キャッシュレス化による実質負担は小さくなるケースが多いです。
ここで押さえておきたいのは、ユーザースキャン方式(お客がPayPayアプリで店舗のQRを読み取る)を使えば高価な専用端末が不要という点です。この方式が自販機への最もシンプルな導入形態になります。

飲料・スナック・その他、機器タイプ別の導入状況

自動販売機と一口に言っても、飲料自販機・スナック自販機・コーヒー自販機・弁当惣菜自販機・アミューズメント系など多岐にわたります。それぞれ導入状況が異なります。
飲料自販机(コカ・コーラ系、サントリー系など)はメーカーが独自のキャッシュレス対応を進めており、交通系ICやPayPayに対応した機器を提供しているケースがあります。この場合、個人オーナーが追加でPayPay加盟店登録をするよりも、メーカーのプログラムを活用する方がスムーズです。

一方、個人や中小企業が設置するスナック自販机・コーヒー自販机・ガチャガチャ等のアミューズメント系は、オーナーが後付け端末を取り付けたり、PayPay加盟店として直接申し込んだりする余地があります。
注意したいのは、自販机の「所有者」と「管理委託先」が異なる場合、契約形態によってキャッシュレス対応の主体(費用負担・申し込み先)が変わるという点です。契約書を確認し、必要であれば委託先に相談してから手続きを進めてください。

自動販売機にPayPayを導入する3つの方法

このH2では、導入ルートを機器の状況別に3パターン解説します。

  • 方法①:飲料メーカーのキャッシュレスプログラムを活用する
  • 方法②:キャッシュレス後付け端末を設置する
  • 方法③:PayPay加盟店として直接申し込む(QRシート活用)

PayPay加盟店の申し込みに興味がある方は、まず公式の手続きページを確認しておきましょう。

自動販売機のキャッシュレス対応を検討する前に、まずはPayPay加盟店として何ができるかを確認しておきましょう。
初期導入費0円で始められるPayPayの申し込み条件は、下記の公式ページで確認できます。

方法①:飲料メーカーのキャッシュレスプログラムを活用する

コカ・コーラやサントリーなど大手飲料メーカーが運営・管理する自販機では、メーカーが独自にPayPayや交通系ICに対応した機器を用意しているケースがあります。
この場合、ロケーションオーナー(設置場所を提供しているビルオーナーや企業)はメーカーの担当営業に「キャッシュレス対応に切り替えたい」と申し出るだけで対応が進みます。機器交換はメーカー側が手配し、オーナーの初期費用が0〜数万円程度で済むケースが多いとされています。

一方で、機器交換には在庫とスケジュールの問題があり、対応まで数ヶ月待ちになることもあります。また、メーカー所有の自販机は売上の一部をロケーション料として受け取る形態が多く、PayPayの手数料もメーカー側が負担するケースがほとんどです。
注意したいのは、自分で勝手にPayPay加盟店登録を行うとトラブルになりかねない点です。まずメーカーの担当営業に問い合わせ、対応の主体とスケジュールを確認してから動いてください。

方法②:キャッシュレス後付け端末を設置する

個人や中小企業が所有・管理する自販机には、外部のキャッシュレス端末を後付けする方法があります。
後付け端末は自販机の外側にQRコードやNFCリーダーを設置し、お客が決済を完了すると自販机のコイン投入信号を電気的に再現して商品を排出する仕組みです。端末本体の費用は機種によって数万〜20万円程度と幅があり、月額管理費がかかるものもあります。

この方式は完全無人での自動決済が実現できる反面、自販机の機種・型番との互換性確認が必要です。全ての自販机に取り付けられるわけではないため、導入前に端末販売会社へ機種情報を伝えて適合確認を行ってください。
ここで押さえておきたいのは、後付け端末の取り付けによってメーカーの保証が失効する可能性がある点です。保証期間内の機器に取り付ける場合はメーカーへ事前確認を行い、書面で許可を得ておくことを強く推奨します。

方法③:PayPay加盟店として直接申し込む(QRシート活用)

最も手軽な方法は、PayPay加盟店として申し込み、発行されたQRコードシートを自動販売机に貼り付ける方法です。
お客がQRを読み取り金額を入力して決済後、PayPay for Businessアプリで入金確認してから商品を手渡す運用が可能です。屋台・縁日・マルシェ等の半有人販売には向いています。

ただし、この方法は完全無人の自動販売には不向きです。「QRで払ったのに商品が出ない」という問題が発生するため、無人稼働の自動販売機には後付け端末か、キャッシュレス対応機器への切り替えが必要になります。
注意したいのは、方法の組み合わせも有効だという点です。たとえば、普段は後付け端末で無人対応しつつ、端末の通信障害時には一時的にQRシートと有人対応に切り替えるバックアッププランを用意しておくと安心です。

自動販売機へのPayPay導入費用を徹底解説

このH2では以下の3点を解説します。

  • 初期費用・端末費用の目安
  • PayPay手数料の実額計算
  • 費用対効果の判断基準

初期費用・端末費用の目安

導入方法別の初期費用の目安は以下のとおりです(2026年時点の参考値)。

導入方法 初期費用の目安 月額費用
飲料メーカーのプログラム 0〜数万円(メーカー負担の場合も) なし(メーカー管理)
後付けキャッシュレス端末 5万〜20万円程度(機種による) SIM代等0〜3,000円程度
PayPay QRシート(有人対応) 0円 0円

後付け端末の場合、端末費用に加えて通信回線(SIMカード)の月額費用(500〜2,000円程度)が別途かかります。屋外設置で電源を新規引き込む場合は電気工事費として1〜5万円程度が追加になるケースもあります。
押さえておきたいのは、飲料メーカー系を除くと、自販机1台あたりの導入総費用が10〜25万円程度になるケースが多い点です。1日あたりの販売本数から費用回収期間を事前に計算しておくことが大切です。

PayPay手数料の実額計算

PayPay加盟店の決済手数料は税込売上の1.60%です(2022年10月以降の通常プラン)。自動販売机特有の低単価商品に当てはめると、手数料の実額は非常に小さくなります。

販売単価 1回の手数料(1.60%) 月300回販売時の手数料合計
100円 1.6円 約480円
150円 2.4円 約720円
200円 3.2円 約960円

月300本販売の自販機なら手数料は1,000円以下の水準です。これを現金管理コスト(コインメカのメンテ費・現金輸送・両替費用)と比較すると、手数料の実質負担は相対的に小さいといえます。
注意したいのは、端末の月額費用(SIMカード代・管理費)が手数料とは別に発生する点です。「手数料が安い」だけで判断せず、月額固定費もトータルで計算した上で費用対効果を評価してください。

費用対効果の判断基準

「導入すべきかどうか」の判断には、1日の販売本数と設置場所の客層が重要な目安になります。
販売本数については、1日20本以上売れている自販机であれば月500〜1,000本程度の販売が見込まれ、キャッシュレス対応による売上増効果(5〜15%増が期待値とされています)を考慮すると、後付け端末費用の回収が現実的です。1日10本以下の自販机では費用対効果が出にくいケースが多いです。

客層については、オフィスビル・大学・若者向け商業施設ではキャッシュレス需要が高く導入効果が出やすいです。高齢者施設・農村部では現金利用率が高く、需要が少ない場合があります。
ここで押さえておきたいのは、試験的に1台だけ導入して3〜6ヶ月データを取り、効果を確認してから拡大を判断する方法が確実だという点です。一度に複数台の端末を購入すると、利用率が低かった場合のリスクが大きくなります。

自動販売機にPayPayを導入する手順(3ステップ)

このH2では、実際の手続きの流れを3ステップに分けて解説します。

  • STEP1: 導入方法の選定と事前確認
  • STEP2: 申し込みと必要書類の準備
  • STEP3: 設置・設定・動作確認

導入前に疑問点がある方は、PayPay加盟店サポートに問い合わせる前にまず公式の手続きページで情報を確認してみましょう。

STEP1:導入方法の選定と事前確認

まず、自分の自販机がどのタイプかを確認します。飲料メーカーが所有・管理している機器なら担当営業に問い合わせ、個人・自社所有の機器であれば後付け端末かQRシート方式を検討します。
確認すべき事前情報は以下のとおりです。

  • 機器の所有者(メーカー所有か自社所有か)
  • 自販机の機種・型番(後付け端末の互換性確認に必要)
  • 設置場所の通信環境(SIMが使えるか、Wi-Fiが届くか)
  • 電源の確保状況(AC100V電源が近くにあるか)
  • 設置場所の賃貸契約に改造禁止条項がないか

特に屋外設置の自販机では、通信環境が不安定なケースがあります。SIMを使う場合はスマートフォンで電波強度を事前確認してください。
注意したいのは、後付け端末の取り付けによってメーカー保証が失効しないか確認を怠るケースが多い点です。保証期間内の機器には必ずメーカーに書面確認を取りましょう。

STEP2:申し込みと必要書類の準備

PayPay加盟店として直接申し込む場合は、PayPay公式サイトの加盟店申し込みフォームから手続きします。
必要書類は通常の店舗申し込みと同じです。個人事業主なら本人確認書類(運転免許証等)と銀行口座情報、法人なら法人登記簿謄本・代表者確認書類が必要です。

自動販売机特有の追加書類は一般的に不要ですが、酒類・たばこを扱う場合は販売免許の申告が必要です。中古品を販売する場合は古物商許可証を準備してください。
ここで押さえておきたいのは、審査完了から利用開始まで通常1〜2週間程度かかる点です。後付け端末を使う場合は端末の調達・配送期間も考慮し、余裕あるスケジュールで進めましょう。

STEP3:設置・設定・動作確認

審査が完了したら、端末の設置と設定を行います。後付け端末の場合は取扱説明書に従い、自販机の電源ポートや信号入力に接続します。QRシートの場合は印刷・ラミネートして自販机の目立つ位置(目線の高さ)に貼り付けます。
設置後は必ずテスト決済を行い、商品が正しく排出されるか(後付け端末の場合)、売上通知がPayPay for Businessアプリに届くかを確認します。

実際に導入した自販机オーナーからは「設置直後の1週間は特にトラブルが多かった」という声があります。最初の1週間は毎日PayPay for Businessアプリで売上確認を行い、異常があれば早期に対処する習慣をつけましょう。
注意したいのは、動作確認を怠ると「お客がPayPayで払ったのに商品が出なかった」というクレームが発生する点です。設置後24時間以内に複数回のテスト決済を実施し、返金対応フローも含めて運用手順を確立してから本格運用に移行してください。

自動販売機でPayPay導入時の5つの注意点

このH2では、自販机特有の注意点を3点まとめます。無人運営だからこそ見落としやすいリスクを把握しておきましょう。

  • 通信環境と電源の安定確保
  • 屋外・無人運営特有のリスクと対策
  • 管理会社・メーカーとの調整が必要なケース

通信環境と電源の安定確保

後付けキャッシュレス端末の多くは通信回線(SIMまたはWi-Fi)を使ってリアルタイムで決済処理を行います。通信が切れた状態では決済が完了せず、客からのクレームや機会損失につながります。
屋外・地下・電波の弱い屋内に設置する場合は、スマートフォンで電波強度を事前に確認してください。SIMが使えない場所ではWi-Fiルーターの設置が必要になり、追加費用が発生します。

電源については、後付け端末はACアダプターで自販机の電源から取るか、USB給電対応端末を選ぶかになります。電源が不安定だと端末がリセットされてデータが消えたり、決済途中でエラーになったりする恐れがあります。
ここで押さえておきたいのは、屋外では落雷・停電時の影響も考慮が必要な点です。防雷サージ対策の電源タップや、停電時に自動復帰する設定が端末に備わっているか確認しておきましょう。

屋外・無人運営特有のリスクと対策

自動販売机は基本的に無人で24時間稼働します。後付けキャッシュレス端末を設置した場合、端末の盗難・いたずら・破損リスクが生じます。屋外設置では雨水・湿気・直射日光による端末の劣化も考慮が必要です。
対策として、端末には防水・防塵性能(IP65以上が目安)のものを選ぶか、防水ケースで保護してください。端末固定にはネジ止め・ワイヤーロックなど盗難防止措置が有効です。

また、QRコードシートが剥がされたり、別のQRコードに貼り替えられたりする「QR詐欺」への対策も重要です。悪意ある第三者が自分のPayPay用QRを上から貼り付けて代金を横取りする手口です。
注意したいのは、定期的に現地確認を行いQRコードの状態を目視チェックする習慣が不可欠だという点です。週1回程度の巡回タイミングを設け、貼り替えや損傷がないか確認してください。

管理会社・メーカーとの調整が必要なケース

自動販売机の所有・管理関係が複雑な場合、PayPay導入には複数の関係者との調整が必要になります。よくあるケースを以下に示します。

  • ビル管理会社が設置場所を所有し飲料メーカーが機器を管理:ロケーションオーナーはメーカーに申し出るだけでOK。自分でPayPay加盟店登録は不要なケースが多い
  • 個人が中古自販机を設置している場合:PayPay加盟店の申し込みはオーナー本人が行うが、設置場所の賃貸借契約に「無断改造禁止」条項がある場合、後付け端末設置前に施設管理者の許可が必要
  • 複数オーナーの共同運営:PayPayの売上入金先・税務上の処理を事前に取り決めておく必要がある

実際に後付け端末を設置した後でビルオーナーから撤去を求められたケースもあります。
ここで押さえておきたいのは、契約書の確認と事前許可取得は必ず導入前に行うべき作業であるという点です。口頭での許可だけでなく、書面で確認しておくことをおすすめします。

PayPay導入後の自動販売機運用・管理のポイント

このH2では、導入後の売上管理・確定申告・トラブル対応のコツを解説します。

  • PayPay for Businessアプリを使った売上確認の方法
  • 現金とキャッシュレスの使い分けと段階的移行
  • 確定申告と帳簿管理の注意点

PayPay for Businessアプリを使った売上確認の方法

PayPay for Businessアプリでは、リアルタイムで決済通知を受け取り、日次・月次の売上集計を確認できます。無人自販機の場合、現場に行かなくても売上状況をスマートフォンで把握できるため、遠隔管理に非常に便利です。
売上データはCSV形式でダウンロードでき、会計ソフトへの取り込みや確定申告資料の作成に活用できます。特に複数台の自販机を管理している場合は、取引履歴を定期的にダウンロードして記録しておくことをおすすめします。

注意したいのは、PayPay for Businessの通知をオフにしていると不正利用に気づくのが遅れる点です。1回の決済金額が異常に大きかったり、深夜に不審な取引があったりした場合でも気づけるよう、プッシュ通知は常にオンに設定しておきましょう。
また、後付け端末を使っている場合は端末側の管理画面も定期確認し、PayPay for Businessの売上記録と突き合わせることでエラーや未計上の取引を早期発見できます。

現金とキャッシュレスの段階的移行の考え方

現金のみで運営してきた自販机にPayPayを追加する際、いきなり現金対応をやめる必要はありません。まずPayPayを追加オプションとして設置し、利用率が50%を超えたら現金回収頻度を減らすという段階的移行がスムーズです。
特に高齢者が多い設置場所(老人ホーム・高齢者施設など)では、現金利用者も一定数います。「PayPay対応しました」という告知とともに現金も引き続き使えることを周知し、利用者に配慮した移行計画を立てましょう。

実際の移行にあたっては、自販机の近くに「PayPayが使えます」という案内シールを貼るだけでも認知度が上がり、利用率向上につながります。PayPay公式から提供されている加盟店向けステッカーを活用してください。
ここで押さえておきたいのは、キャッシュレス化を急ぎすぎると現金ユーザーからクレームが来るケースもある点です。設置場所の客層に合わせたペースで移行を進めることが、長期的な売上維持につながります。

確定申告と帳簿管理の注意点

PayPayで受け取った自販機売上は、事業収入として確定申告の対象になります。個人事業主の場合は青色申告(帳簿記帳)か白色申告で売上と手数料を計上します。
PayPayの手数料は「支払手数料」として必要経費に算入できます。また、後付け端末の本体費用は減価償却資産として処理するか、10万円未満なら一括経費処理が可能です(税理士に確認を)。

法人の場合は消費税の処理にも注意が必要です。自販机で販売する商品が食品・飲料(軽減税率8%)か、それ以外(標準税率10%)かで仕訳が異なります。複数の税率が混在する場合は、PayPay for Businessの取引履歴を品目別に分類して記録しておきましょう。
注意したいのは、電子帳簿保存法の改正により2024年以降、電子取引データの電子保存が義務化されている点です。PayPay for Businessのダウンロードデータは適切な方法で保存・管理することが求められます。

よくある質問(PayPay対応自動販売機)

Q. 自動販売機にPayPayを導入するためにPayPay加盟店登録は必須ですか?

後付け端末の種類によって異なります。端末会社がPayPay決済を仲介する場合は不要なケースもありますが、オーナーが直接PayPay売上を受け取るにはPayPay加盟店登録が必要です。飲料メーカー管理の場合はメーカーが対応するため不要です。

Q. 個人が1台だけ所有する自販机にも導入できますか?

PayPay加盟店登録は個人事業主でも申し込めます。QRシートによる有人対応方式なら費用0円で始められますが、無人の完全自動化には後付け端末か対応機器への切り替えが必要です。

Q. 後付け端末の設置に電気工事は必要ですか?

多くの端末はネジ固定か両面テープ固定で設置できます。ただし電源を新規引き込む場合は電気工事士への依頼が必要です。自販机本体の電源から取れる場合は工事不要のケースがほとんどです。

Q. 通信トラブルで決済できなかった場合、客への対応は?

通信エラー時は決済が成立していないため商品提供は不要です。お客様にアプリ画面の決済完了画面を確認してもらい、不明な場合はPayPayカスタマーサポートへ案内してください。返金処理が必要な場合はPayPay for Businessアプリから操作できます。

Q. 自動販売机のPayPay売上はいつ入金されますか?

通常プランでは毎月末締め翌月末払いです。早期振込オプション(手数料0.7%)を使えば翌営業日振込が可能です。無人自販机の場合は入金サイクルを把握して資金繰りに活用しましょう。

Q. QRコードを貼り替えられる「QR詐欺」への対策は?

週1回程度の定期巡回でQRコードの状態を目視確認することが基本の対策です。PayPay公式のQRスタンド(改ざんされにくい素材)を使用し、設置後は上から貼り替えられないよう透明ラミネートやケースで保護することを推奨します。

Q. たばこや酒類を販売する自動販売机にもPayPayを導入できますか?

成人識別が必要な酒類・たばこの自販机では、年齢確認の仕組みと組み合わせた対応が必要です。現状ではメーカー系の専用機器を経由する形が一般的です。PayPay単独での導入は法的要件を満たすか事前に確認が必要です。

まとめ|自動販売机のPayPay導入はルート選びが成功の鍵

自動販売机にPayPayを導入する方法は、機器の所有形態と設置環境によって最適なルートが異なります。ポイントを以下にまとめます。

  • 飲料メーカー管理の自販机:担当営業に相談するだけで対応可能なケースが多い。コスト負担も最小限
  • 個人・自社所有の自販机(無人対応):後付けキャッシュレス端末を選ぶ。初期費用5〜20万円・互換性確認必須
  • 有人対応の補助的キャッシュレス:QRシートで費用0円スタート。屋台・スポット販売に向く
  • 手数料:1.60%(100円販売で1.6円)。現金管理コストと比較すると実質負担は小さい
  • 主な注意点:通信環境の確保・端末盗難対策・QR詐欺への定期確認・メーカー保証の確認

導入を検討する際は、まず設置場所の1日の販売本数を確認してください。1日20本以上売れている自販机なら費用回収が現実的で、キャッシュレス化による売上増効果も期待できます。PayPay加盟店の申し込み自体は無料で、審査期間は1〜2週間程度です。
自動販売机のキャッシュレス化は、今後さらに加速する見込みです。ライバルの自販机が対応済みになる前に、まず1台の試験導入から始めてみましょう。

小銭を持ち歩かない人が増えている今、キャッシュレスの入口を用意しておくことは売上の取りこぼし対策になります。
PayPay加盟店の申し込みは、こちらから進められます。

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